- お盆
お盆と七夕の関係
前回はお盆が始まり、地獄の釜の蓋が開く日である
釜蓋朔日(かまぶたついたち)について書かせて頂きました。
今回は、これまた意外にもお盆と関係のある七夕について書かせて頂きます。
もともと、七夕は棚幡・棚旗・棚機などと書かれ、
タナバタという文字も、仏様・神様やご先祖様を祀る祭壇の棚(精霊棚)、
仏様・神様やご先祖様が宿る依代(よりしろ)としての旗から来ていると言われています。
また、七夕に飾る笹も仏様・神様やご先祖様が宿る依代と言われています。
依代ではなくお盆供養幡・施餓鬼幡(せがきばた)のように
お経を記した物や仏・菩薩の威厳を精霊棚に安置する幡の意味合いもあります。
七夕の日も本来はお盆行事の一つであり、
旧暦の7月7日の夕方から精霊棚や幡・旗や笹を安置をして
ご先祖様を迎える準備をしました。
7日の夕方に準備をすることで
棚幡・棚旗から七夕になったとも言われています。
棚機という文字はは棚機津女(たなばたつめ)の伝説からきています。
日本古来としては豊作を祖霊に祈る祭やお盆行事や棚機津女(たなばたつめ)の伝説と
中国の行事であった女性が針仕事の上達を願う乞巧奠(きっこうでん/きこうでん)や
星祭りが合わさって現在の独立した七夕の行事になったと考えられています。
以前、書かせて頂いた明治の改暦によって8月にお盆を行う地域が増えたことにより、
お盆と七夕の関連性が薄らいだのではないでしょうか。
こうして見ると、日本は古来からある文化と新しく入って来た文化を
上手に合わして、更に発展させていく国なんですね。
日本の文化を勉強すればする程、興味が湧いていきますね。