- お盆
お盆の由来 ~1~
前回、「お盆の時期が3つのワケ」を書かせて頂いたので
今回は、お盆の由来を書かせて頂きます。
由来として2つあります。
1つは、「盂蘭盆経」といわれる経典にお釈迦様のお弟子さんで
目連さんが神通力(霊能力)で亡くなったお母さんの行方を
探すと、餓鬼道といわれる常に飢えと渇きに苦しむ世界で
肉は痩せ衰え骨ばかりで苦しんでいました。
目連さんは神通力でお母さんを供養しようと思ったのですが
食べ物はもちろん、水さえも燃えてしまい供養できません。
困った目連さんは、お釈迦様にお母さんを助けるにはどうしたらいいか尋ねました。
するとお釈迦様は
「あなたのお母さんは生前、人に施しをせず、
自分勝手にふるまっていたので餓鬼道に落ちた。お母さんの罪はとても重い。」
「多くの僧が雨季に行われる90日間の修行が終わる7月15日に、
ご馳走を用意して経を読み、心から供養しなさい。」と言われました。
目連さんは早速、その通りにしました。
するとお母さんは、餓鬼道の苦しみから救われました。
また、その時に木連さんが喜んで踊り、それを周りの人が静めようとしたものや
お母さんが天へ昇る姿が盆踊りの由来と言われています。
ただし、お釈迦様の当時の教えには、極楽浄土や地獄といった概念はありませんでした。
この「盂蘭盆経」は後世に研究された結果、
中国で創作された偽経であるという説が有力です。
感動的なお話ですが、中国で創作されたお経が日本に渡って来たのですね。
当時の日本では、もちろん創作されたものとは思っていなかったので
お盆の風習として根付いたのだと思います。
次回はもう1つのお盆の由来を書かせて頂きます。